
香港オープンスーパーシリーズ(SS)準々決勝、男子シングルスでリン・ダン、チェン・ジン両選手の棄権が試合直前になって同時に発表された。リン選手は、11月のアジア競技大会で勝利した後、中国オープン、香港オープンと2大会続けて準々決勝での途中棄権。これを受け、それぞれの対戦相手、グエン・ ティエンミン選手(ベトナム)とリー・チョンウェイ選手(マレーシア)が労せず準決勝に進んだ
同じく中国の若手で、前週に行われた中国オープンの覇者チェン・ロン選手は、復活をとげつつある韓国の元エース、イ・ヒョンイル選手とぶつかった
互いに1ゲームずつ奪い合い迎えたファイナルゲーム、チェン選手が18-13と優位に試合を進めるも、ここからイ選手の反撃にあい5連続失点で追いつかれ、次のイ選手のライン際のショットが微妙な判定ながらインとなり逆転を許す。試合の流れは完全にイ選手にあったが、ここでチェン選手が治療を理由に長めの小休止をとる。この「戦略」がイ選手のリズムに影響を与え、試合再開直後、浮いたシャトルをプッシュでネットにかけると続く2ポイントも失い、チェン選手が1時間15分余りの接戦(17-21,21-16,21-19)を制した
準々決勝の残り1試合は、タウフィック・ヒダヤット選手(インドネシア)がパク・ソンファン選手(韓国)を23-21,21-17で下した

女子シングルスでは、今大会を盛り上げてきた地元香港のイップ・プイイン選手とタイの15歳インタノン・ラチャノック選手が、いずれも格上のサイナ・ネワル選手(インド)、ワン・シーシャン選手(中国)にベスト4入りを阻まれた。地元開催ということもあり、試合後のイップ選手は、痛々しいほどの落ち込みようだった。一方、ドイツのジュリアン・シェンク選手が、ジャパンオープン覇者のジアン・ヤンジャオ選手をフルゲーム(21-14,16-21,21-12)の末に下し、強豪中国の一角を崩した

男子ダブルスでは、韓国チョン・ジェソン/イ・ヨンデ組と中国フー・ハイファン/カイ・ユン組がアジア大会の団体戦と個人戦、中国オープンに続いて対戦したが、今回も韓国ペアが中国ペアを抑え準決勝に進んだ
11日の準決勝対戦カードは以下の通り
【男子シングルス】 リー・チョンウェイ(マレーシア、世界1位)対グエン・ティエンミン(ベトナム、世界9 位)、タウフィック・ヒダヤット(インドネシア、世界3位)対チェン・ロン(中国、世界4位)
【女子シングルス】 ワン・シン(中国、世界2位)対ワン・シーシャン(中国、世界5位)、ジュリアン・シェンク(ドイツ、世界6位)対サイナ・ネワル(イン ド、世界4位)
【男子ダブルス】 コー/ユー組(韓国、世界5位)対バック/グナワン組(米国、世界18位)、 チョン/イ組(韓国、世界7位)対キド/セティアワン組(インド ネシア、世界4位)
【女子ダブルス】 チェン/チェン組(台湾、世界1位)対ソロキナ/ビスロバ組(ロシア、世界6位)、パン/ティアン組(中国、世界9位)対ワン/ユー 組(中国、世界46位)
【混合ダブルス】 ニールセン/ペダーセン組(デンマーク、世界35位)対シュー/ユー 組(中国、世界77位)、ツァン/ツァオ組(中国、世界13位)対リー/チェン組(台湾、世界10位)