今年最後のスーパーシリーズ(SS)、香港オープンは2回戦を終え、各種目のベスト8が出揃った。女子シングルスでは、中国の3選手を含む第1~第6シードが順当に勝ち上がり、地元香港のイップ・プイイン選手と、タイのライジングスター、15歳のインタノン・ラッチャノク選手が残り2枠を確保した

世界ランク12位のイップ選手は、11月に開催されたアジア競技大会の開会式で旗手を務め、個人戦で銅メダルを獲得した香港を代表するアスリート。香港の女子バドミントンを長年引っ張ってきたベテラン、ツォウ・ミー選手が9月にドーピング違反で実質的に現役引退へとつながる2年間の競技会出場停止処分を受けて以来、香港の顔として地元ファンの期待を一身に背負っている
9日夜に行われた2回戦では、第7シードの韓国ベ・ヨンジュ選手(世界7位)を相手に、会場の声援をバックにコート内を駆け回り、21-17,21-10でストレート勝ち。期待にこたえた。10日の準々決勝では、4強入りを掛けてインドのサイナ・ネワル選手(世界4位)と対戦する
男子シングルスでは、世界1位のリー・チョンウェイ選手(マレーシア)や、アジア大会でリー選手を下して優勝したリン・ダン選手(中国)など、上位選手が相次いで準々決勝に駒を進めた。その中で唯一、予選から勝ち上がり8強の一角を占めたのが韓国のかつてのエース、イ・ヒョンイル選手だ。同選手は4位に終わった北京五輪の後、2年足らず国際大会から遠ざかったため世界ランクを大きく落とした。しかし、7月末~8月初めのマカオオープンGPで準優勝したのを皮切りに国際大会への出場機会を増やし、100位圏外から現在は79位にまで世界ランクを上げている
準々決勝の組み合わせ
【男子シングルス】 リー・チョンウェイ(マレーシア、世界1位)対チェン・ジン(中国、世界5位)、リン・ダン(中国、世界7位)対グエン・ティエンミン(ベトナム、世界9位)、パク・ソンファン(韓国、世界15位)対タウフィック・ヒダヤット(インドネシア、世界3位)、チェン・ロン(中国、世界4位)対イ・ヒョンイル(韓国、世界74位)
【女子シングルス】 ワン・シン(中国、世界2位)対ピ・ホンヤン(フランス、世界9位)、ワン・シーシャン(中国、世界5位)対ラチャノク・インタノン(タイ、世界24位)、ジュリアン・シェンク(ドイツ、世界6位)対ジアン・ヤンジャオ(中国、世界8位)、イップ・プイイン(香港、世界12位)対サイナ・ネワル(インド、世界4位)
【男子ダブルス】 アーサン/セプタノ組(インドネシア、世界19位)対コー/ユー組(韓国、世界5位)、バック/グナワン組(米国、世界18位)対チャイ/グオ組(中国)、カイ/フー組(中国、世界6位)対ジュン/イ組(韓国、世界7位)、チャンドラ/グナワン組(インドネシア、世界11位)対キド/セティアワン組(インドネシア、世界4位)
【女子ダブルス】 チェン/チェン組(台湾、世界1位)対ウォラビチッチャイクン/アルンゲーソン(タイ、世界8位)、ソロキナ/ビスロバ組(ロシア、世界6位)対チン/ゴー組(マレーシア)、パン/ティアン組(中国、世界9位)対ペデルセン/リタユール組(デンマーク、世界91位)、プーン/ツェ組(香港)対ワン/ユー組(中国、世界46位)
【混合ダブルス】 マティウシアク/ジーバ組(ポーランド、世界4位)対ニールセン/ペデルセン組(デンマーク、世界35位)、ヨー/キム(韓国、世界14位)対シュー/ユー組(中国、世界77位)、ツァン/ツァオ組(中国、世界13位)対コ/ハ組(韓国、世界6位)、リー/チェン組(台湾、世界10位)対テン/ベルナデス組(インドネシア)