【MS】 Making or breaking the history

【リオ五輪展望5】 北京、ロンドン2大会連続金メダルの王者、中国リン・ダン選手が史上初の3連覇という歴史を刻むか。それとも、2大会とも決勝で敗れたライバル、マレーシアのリー・チョンウェイ選手、あるいは2人の後に続く世代の中国チェン・ロン選手、デンマークのビクター・アクセルセン選手がこれを阻み、リン・ダン時代に幕を引き、新たな扉を開くのか

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LIN Dan of China and LEE ChongWei of Malysia @archives

ジュニア時代から頭角を現していたリン・ダン選手(32)だが、最初の五輪(2004年アテネ)は、第1シードで金メダル確実と言われながら初戦敗退。最悪のデビューを果たす。しかしそこから気持ちを切らさず真剣に競技に向き合った結果、08年北京、12年ロンドンと続けて頂点に立った。対する遅咲きのチョンウェイ選手(33)は、初出場のアテネを注目されないノーシードから2回戦負けで終えた後、着実に力をつけ、北京は第2シードから、ロンドンは第1シードから、ともに決勝まで勝ち上がる。ただいずれも最後、リン・ダン選手に力及ばず、銀メダルに終わった

今回、リン・ダン選手が第2シードを取れなかったことで、2人は決勝で対戦した過去2大会と違い、準決勝で早々に顔を合わせることになる。今度こそ最後になるであろう世界トップに君臨するライバル2人の大舞台での直接対決。実現すれば、バドミントン競技最終日の20日に行われる決勝より盛り上がる可能性は高い

MS Den-Chn
Viktor AXELSEN of Denmark and CHEN Long of China @archives

一方で、次代のチャンピオン誕生を待望する声も根強い。長きにわたり男子シングルス界をけん引してきたベテランに世代交代の名の下、引導を渡せるのは誰か。レギュラーシーズンで既にリン・ダン、チョンウェイ両選手から複数回勝利を挙げている中国チェン・ロン選手(27)がその急先鋒であることに疑問の余地はない

次に、ここ数年で急成長を遂げ、5月の男子国・地域別対抗戦トマス杯でエースとしてデンマーク初優勝に貢献した欧州チャンピオン、ビクター・アクセルセン選手(22)の名が挙がる。実績的にも、リン・ダン選手からは既に2勝を記録。チョンウェイ選手にはまだ勝ち星がないが、最後に対戦したトマス杯では、21-23,18-21とあと少しのところまで迫っている

チェン・ロン選手とビクター・アクセルセン選手の2人は、取りこぼしなく勝ち進めば準決勝で直接対戦する。この試合の勝者が、次世代の代表として最終日のセンターコートで世代交代をかけた大一番に臨む

MS JPN
Sho SASAKI of Japan @archives

日本から出場の佐々木翔選手(34)、今回は初出場を果たした前回ロンドンに比べて、難しい立ち位置にある

一次リーグで対戦する2人はともに中堅クラスのベテラン。決して弱くはないが、倒すべき相手として長年、視線の先に置いてきたリン・ダン選手との差は否定できない。一方、メダルを期待、というのはあまりに楽観的すぎる見方。ならば、順当にいけばビクター・アクセルセン選手とぶつかる準々決勝まで勝ち進み、ひとまわり歳の離れた次代のトップ候補相手に、魂のこもった集大成のプレーを見せてほしい

◆男子シングルスの日程(※日本選手の試合)

【11日】 一次リーグ1日目

〈日本選手試合なし〉

【12日】 一次リーグ2日目

〈日本選手試合なし〉

【13日】 一次リーグ3日目

佐々木翔対ペトロ・コーカル(チェコ)

【14日】 一次リーグ4日目

※ラジフ・ウーセフ(英国、第13シード)対佐々木翔

【15日】 決勝トーナメント1回戦(ラウンド16)

【16日】 〈試合なし〉

【17日】 準々決勝

【18日】 〈試合なし〉

【19日】 準決勝

【20日】 決勝/3位決定戦(金、銀、銅メダル確定)・表彰式

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